ぼく自身 或いは困難な存在
2019年1月21日
今日の天野はん
「親」
何の因果でか
頼みもしないのに
暗闇の中からひょっこりと俺を生み出し
暑さ寒さ飢じさの苦労をさせるのは
天の造物主だ。
造物主よ。
俺をお前に還すから
何も無かった俺の時を還して呉れ
と云ったのは遠い中国の王梵志とか。
それを真似てるわけじゃなかろうが
今のガキ共が親に向かってほざく。
「生んでくれと頼んだおぼえはない」
それはそうだが と
親は思案する
「俺にしたって
親にたのんだおぼえはない…」
現代詩文庫「天野忠詩集」(1986年)より
0 件のコメント:
コメントを投稿
次の投稿
前の投稿
ホーム
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿