昔から絵画同様グラフィック・デザインに目が無いんです。
特にレコードのジャケットやブック・カバーなど。
レコードはロックでもジャズでもポップスでも。歌謡曲もいいかも。(あくまでも「歌謡曲」です。J-POPとやらではありません(偏見丸出し(笑))
なにかそういうグラフィクスの本が無いかと図書館の所蔵を調べていて目についたのが、
2014年に出版された『ブルース・レコード・ジャケット』という(ベタなタイトルの)ブルースレコードのアートワークを集めた本。もちろんオール・カラーです。
今日はその中から、今の気分にあった「ジャケ」(わざと省略する)をご紹介します。
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エルモア・ジェームス&ザ・ブルーム・ダスターズの『ブルース・アフター・アワーズ』(1960年)
正にブラック・ビューティーですね。
この女性ちょっとアーサー・キットに似てますね。
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個人的にはこちらの方が好み。
『パーティー・アフター・アワーズ』というオムニバス盤で、アラジン・レコードから1951年に発売されています。
アラジンというと、真っ先にドウー・ワップ・グループ、ザ・ファイヴ・キーズを思い出します。
中でも特筆すべき名曲 'My Saddest Hour' が入ったコンピレーションCD,持ってます(笑)
なんという差でしょう、濃密な「パーティー・アフター・アワーズ」と「マイ・サッデスト(SADの最上級)・アワー」
このジャケットのキャプションには
「既に宴が終わったかのような、アルコールとタバコの臭いが立ち込める深夜のナイトクラブ。最初期のブルース・ヒット曲コンピである」と書かれています。
この絵(イラスト)、どこかアメリカのピン・ナップ・アーティスト、ビル・ワードを思い起こさせます。
何故この2枚を選んだか?
・・・まあそういうことです。(苦笑)
'Please send me someone to love'というパーシー・メイフィールドのブルースの名曲があります。しかしもう愛なんてどうでもいいんです(自棄)
この本には載っていませんが、やはりエルモア・ジェームスのBlues After Hours にボーナストラック9曲をプラスした、Blues After Hours Plus という盤を見つけました。(もちろんCDです)
この写真、どこかで見たなと思って探してみたら、愛読(?)しているFragments of Noir にありました。「シカゴ、サウスサイド・ブルース・バー」(1962年)撮影はブルース・デヴィッドソンです。
South Side Blues Bar, Chicago, 1962, Bruce Davidson.
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改めてこういう写真集を眺めていると、慣れ親しんでいるはずのCDでさえ、なにかチャチに感じてしまいます。
本を編集し文章を書いた、ブルース専門レーベル「P-ヴァイン・スペシャル」の創立者、高地明さんのあとがきから。
「ぼく自身この40年間その音楽とともに実際に手にして感触を楽しみながら魅せられたレコード・ジャケットである。それをみなさんそれぞれの想いで眺めて、お楽しみいただけたら本望である。ぼくが気付かなかった面白味や解釈、また誤解、誤認などありましたら是非ご指摘ください。」
生きているのがたまらなくつらくなった時はどうすればいいのか、そんなことを考え乍らブルースのレコードを眺めていて、選んだのがこの2枚です。
ブコウスキーやケルアックを訳した詩人中上哲夫氏(御存命なら80歳近いですが)60~70年代に書いた詩はさすがにアウトサイダーですね。
昔からそうですが、今は特に「清く正しく美しく」「公序良俗」といった価値観に忌避感を覚えます。
誤解を恐れずに言うなら「狂気」や「悪」に惹かれます。
若き日の中上氏の詩にはそんな「爛れ」と「生の倦怠」を感じます。
ケルアックは早く死に、ブコウスキーは最後までDirty old man でした。
こんばんは。
返信削除この本、確か前に見たと思います。
もう一度見たくなって、図書館に予約を入れました。
ちなみに、ぼくのジャケット[NO1]は、シュガー・ビリー・ガーナーの「スーパー・デューパー・ラブ」です。
(サン・ハウスの「14ソングス・フロム・ザ・マン・フー・ソート・トゥ・ロバート・ジョンソン」もいいけど)
それから、閲覧環境についてですが、ぼくはこのパソコンしか使わないので、ほかの環境でどうなるのかわかりません。
それでは、また。
こんばんは。
削除いいですよね、こういうジャケット。わたしが選んだのはともになにやらチープな、デザイン性など全く感じさせないものですが、セクシーさがいいんです(笑)
エルモア・ジェームスのアルバムの女性、うつくしいですね。こんなにきれいな黒人女性見たことがありません。
2枚目もチープな感じが逆に気怠さを醸し出しています。
酒とタバコと男と女です。
3枚目のCDはまあ典型的なオーソドックスなカバー・アートですが、ここでは素材のセレクトのセンスがすべてですね。
ブルースバーというのがあるのは知りませんでした。やはりシカゴならではですね。
「チェス」です。ムーングロウズです。ハーベイ・フクアです。彼の歌うplease send me someone to love も泥臭いです。
図書館にリクエストしましたか。よかった^^
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/h194858634
ははあ、これですね。見開きのジャケットなんですね。
レコードは入っている曲数が限られているのもまた魅力ですね。