2020年2月16日付け「東京新聞」第5面(社説・意見)に掲載されている浜矩子同志社大学教授の「時代を読む」-「近頃気になる二つの言葉」で「サベイランス・キャピタリズム」=「監視資本主義」と「エコシステム」という言葉について語られている。
経済のことは(も)全く無智なので、このようにわかりやすく解説されてもまだ理解できないのだが、例えば(拘るようだが)Amazonなども、この「サベイランス・キャピタリズム」&「エコシステム」と関係があるのではないのだろうか?
以下、浜氏の文章より抜粋引用
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この言葉が指しているのは、いわゆるプラットフォーム事業者たちの商売の方法のことなのである。プラットフォーム事業は、かのGAFAをはじめとする巨大IT企業たちが運営している。
プラットフォームは陳列台、或いは屋台のイメージで考えて頂ければいい。プラットフォーマーたちがネット内に設営した屋台の上に、企業や人々が自分たちの商品を載せる。買い物客は、ネット屋台上の財・サービスのラインナップの中から自分の欲しいものを選んでゆく。
ネット屋台の管理運営者であるプラットフォーマーの手元には、膨大な情報が集まってくる。それらをじっとしっかり監視する中で、彼らは商売のネタを編み出してゆく。
監視体制の成果に基づいて、お客さんたちに働きかけ、彼らを自分たちにメリットが発生する方向に誘導してゆく。
需要なきところに需要を生み出してゆく。ビッグデータをつぶさに監視・分析し、その中から収益機会を抽出して行く。こうしたビジネスのやり方が監視資本主義と呼ばれるようになっているのである。
もうひとつの気になる言葉が、エコシステムである。「生態系」の意であることはご存じの通りだ。
(略)
生態系を辞書で引けば、「自然界のある地域に住むすべての生物群集とそれらの生活に関与する環境要因とを一体として見たもの」とある。これを経済社会に引き移せば、「人間界のある地域に住むすべての人々とその生活に関与する環境要因とを一体として見たもの」という感じだろう。
そこで、今日の人間界を見ればどうか。その中では、いまや、地域の如何を問わず、ネットとその中で屋台事業を展開するプラットフォーマーたちが、実に大きな環境要因になっている。そう言わざるを得ないだろう。つまり今日的人間界のエコシステムは、ネット内の屋台事業者たちに大きく依存している。そしてその屋台事業者たちは、監視資本主義の主人公なのである。
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「かのGAFA」と言われても、聞いたこともない。けれども、(拘るようだが)辺見庸が、
けっ、「反社」上等!!!
といい
われらを毀損してくるものを、
倍返しで冒瀆せよ!
といういってみれば、現行の社会システムへの反旗のような、檄文のような、または社会との絶縁状のような本を、「Amazon.co.jpでも販売中!」というのは、あまりに言うこととやっていることがかけ離れてはいないか!
内容がいかに「反社」であろうとも、それが一旦「書籍」という「商品」に成ったとき、それは今日の世界では、上記の「エコシステム」そして「サベイランス・キャピタリズム」の手をかいくぐることはできないのではないのか?
何故、インターネットでの公開、または同人誌、或いは自費出版にしないのか?
それほどの心意気も、社会システムへの反逆心もありませんか?
それが辺見さん、あなたの限界ですか?
「けっ 反社上等!!!」とは、単なる目を引くためのキャッチコピー以上のものではないのですか?
「ひとりでも多くの人にこの想いを届けたい」これこそがプラットフォーマーたちが待ち望んでいる言葉=商機ではないのだろうか?
「ひとりでも多くの人に読んでほしい」という言葉は、容易に、否、必然的に「ひとりでも多くの人に購入してほしい」という意味にすり替えられるのですよ。
その「万物の物象化」「意識の物象化」の蔓延を誰よりも嫌い危ぶんでいたのが辺見さん、あなたではなかったのですか?
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